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一期一会

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花初そたい
花初そたい

雑記

出社

久々に出社。体力は使うけど、やはり出社のほうが仕事は捗る。これで職場が近ければいいのだけど。

LIQUIDROOM

久々にLIQUIDROOMに行った。職場からも近いし、平日仕事終わりに来られる、という点では最も便がいい箱なのだけれど、動線がいまいちワクワクしないのと、(評判がいいわりに)毎回音響がピンと来ないという理由で足が遠のきがち。今日もなんだか高音がキンキンしてリリックが聞き取りにくかった。なんだかもったいない。

よかったもの

LIQUIDROOM 18thANNIVERSARY 踊ってばかりの国 / THA BLUE HERB

まず入った途端DJセットが目に入ったのでビビった。先攻TBHなの!? 照明が落ちO.N.Oが位置につくと、地下鉄札幌駅の音が響き(「THIS '98」だ)BOSSが現れる、「針は変えたんだろうな」を待っていたらそのままILL-BEATNIKへ。か、かっこよすぎる……! THA BLUE HERBを生で見るのは初めてだけど、とにかく「今、この演奏」を体験として大事にしているということが、リリックからもMCからも伝わってくる。というか、リリックにも恵比寿LIQUIDROOMの話や今日あったこと、これまで歩んできたことなどが即興的に入り込んでくるので、もはやMCと曲の区別はほとんどなく、発する言葉すべてがTHA BLUE HERBのステージとして渾然一体となっている。そのすべてが今日ここでしかできない体験なのだ。これはすごい。 「もし俺の言葉でアガったら、グラスや手を上げて、もちろん拍手でもいい、俺らのこともアゲてくれたら嬉しいよ」と言っていた通り、結構な頻度で手が(声まで)上がっており、「THE BEST IS YET TO COME」からの「MOTIVATION」ではぼくも流石に思いっきり握り拳を挙げてしまった。「一番いいのはまだ来てない」って、50歳のラッパーが言うのだからすごいし、そのうえ実際新曲も良いのだからすごい。「10年後にこの夜を思い出したとき、ああ、BOSSはあそこからが凄かった、50歳からが凄かったなと思い返すことになるだろう」というようなことを言っていたが、それを信じられるだけの迫力があった。ラストは最新アルバムから「バラッドを俺らに」。恵比寿に到着したときのことを歌っていたが、この曲は箱によって内容を変えているんだろう。その一期一会の精神が染み渡るステージだった。 踊ってばかりの国もライブを見るのは初めてだが、思ったよりもしっかり轟音サイケ。時折不協和なフレーズを弾いて緊張感を高めるギターが心地良い。が、風通しのいいサウンドにどこまでも広がっていく下津の声、「これ屋外で聴いたら100倍良いだろうな~」という思いも強かった。特に夕方あたりなら最高だろう(この動画がまさにゴールデンタイムだ)。新曲を含めいろいろな曲をやってくれたが、キラーチューン「ghost」が圧倒的に良かった。この曲だけ明らかに観客の反応も激しかったし。 ノイズを鳴らしたまま退場し、拍手のタイミングもないままアンコールへ。アンコールはライブで聴いてみたかったサイケナンバー「Mantra Song」で、やたら「サイケデリックエベレスト!」とアドリブでTBHを引用する……と思ったら、まさかのBOSS登場! そのまま「Mantra Song」に乗せてフリースタイルを披露。こんなん……いいんだ!! これがやりたかったからTBHが先攻だったのか!! 最初は探り探りといった距離感ではあったものの、徐々に噛み合ってきて、そのまま即興の曲を経て「今日無事」の踊ってばかりの国Ver.へ。気持ちのいいギターフレーズも最高だったが、下津が「いい声聞こえそうさ……」と「ナイトクルージング」の引用を(しかもやたら佐藤伸治に似ていた)挟んでいたのがいい味を出していた。 まさにBOSS本人も言っていたとおり、一夜限り、一回限りの共演だったろう。貴重なライブでした。