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バキバキ

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花初そたい
花初そたい

雑記

バキバキ

昨日の釣りで予想以上に身体がダメージを受けており、バキバキの状態で石が落とされてバキバキになったガラスを見に行った(李禹煥展)。今日は早く寝ようと思っていたけれど、気づいたらもう1時半。休日に身体を休められていない。

よかったもの

国立新美術館開館15周年記念 李禹煥

「もの派」を代表する作家・李禹煥の大規模回顧展。「もの派」以降の彫刻作品はもちろんのこと、それ以前の絵画作品や、近年の作品までラインナップされていて見ごたえがある。正直作品だけ見た場合は「……?」と思ってしまうのだけど、今回はQRコードを読めるスマホがあれば音声ガイドが無料で聴けて(しかもブラウザ式なので専用アプリも不要!)、簡単にわかった気になれるのでお得。

自己は有限でも 外部との関係で無限があらわれる。 表現は無限の次元の開示である。            ── 李禹煥

李はモノ同士、モノと作家、空間、鑑賞者との関係にフォーカスした作品を作り続けているということで、最近読んでいる『〈弱いロボット〉の思考 わたし・身体・コミュニケーション』に頻出する「行為はそれ単体で成り立っているのではなく、環境や対象との関係を受けて初めて成立する」というテーゼを思い出すところがあった。世はまさに大関係時代。

LA LA LAND Live in Concert

ラ・ラ・ランドの本編を流しながらオーケストラが曲を演奏する、いわゆるシネマコンサートという形式。ダンサーも登場して花火も上がる(今回はパイロだったが、本場ではちゃんと打ち上げ花火が上がったらしい)。要素が多すぎてどこを見れば良いのかわからず混乱した。 曲がいいな~というのはもちろんのこと……やっぱラ・ラ・ランドいいよな~。とにかく「夢を追うこと」の美しさに対する全幅の賞賛があって、そのあまりの真っ直ぐさがミュージカルという形式にハマっている気がする。帰省している間に予習として1回目を見たのだが、今回はもうアバンの渋滞ダンスで涙ぐんでしまった(見てない人はここだけでも見てみてほしい)。同監督の『セッション』もラストシーンは毎回感動してしまう。シーンの美しさというよりは「製作者、お前、そんなに音楽の力を信じているのか……」と勝手に製作者(おそらくは主にデミアン・チャゼル監督)側の心意気に感動してしまっている感じ。 とはいえ、「夢を追うことは美しい」という命題のなかに「夢を追う人たちが何の苦労もなく夢を叶えてほしい」という寄り添いは含まれていないことは留意すべきで、『セッション』のラストや今回の語り部オーディションの歌に顕著なように「ボロボロになったその先に美しさがある」みたいな姿勢すら感じんこともない。その辺の残酷な鑑賞者体質に反感を覚える人はいるかもしれない。主人公たちも傲慢で狭量だし、夢を目指す道筋も決して正しいとは言えないし…… とはいえ、そのへんはラストに総括されて「それでも」と肯定されてしまっているのだけれど。