雑記

楽観

この一週間は仕事が忙しく、日記を更新しなかった。仕事しかしてないと書くこともないし…… 毎回「この日が期限ならまだ楽にできるな」と思いながらゆっくりしていると、期限近くなって全然できていないことが発覚して焦るハメになる。在宅勤務だとますますその傾向が顕著。

伝えたいこと

10日までに合同の初稿を仕上げたいのだが、「これホンマにおもろいか？」モードに入ってきた。おもろくなければ初稿完成後になんとかすればいいのだし、今はとにかく仕上げるべきなのだけど。 芥川龍之介の「トロッコ」が好きなので読み返そうと思ってググったら、予測候補に「作者の伝えたいこと」とか「言いたいこと」と出てきてウゲーッとなった。教育課程において「作者の伝えたいこと」を設問にするのはどうかと思う。小説においては特に。伝えたい事が本当に数行で要約できるのならTwitterででも何でも言ってしまえばよく、簡潔な短文では伝えきれないものがあるから小説を書くんじゃないのか。ちょっとナイーブすぎるかな。 でも少なくとも「トロッコ」は、伝えたいことを読み取るためだけに読んでは損だと思う。

よかったもの

「彼」自身の言葉で、語るべきではないか――料理と食を通して日常を考察するエッセイ「とりあえずお湯わかせ」柚木麻子

静と弁慶

Karate - Karate

★★☆☆☆

MASS OF THE FERMENTING DREGS - Awakening:Sleeping

★★★☆☆

Death Cab For Cutie - Kintsugi

★★★☆☆ デスキャブはTransatranticism以外あんまりピンときてなかったけど、これは特に前半が結構好み。無機質なビートが効いた「The Ghosts of Beverly Drive」がいい。

山下達郎 - GO AHEAD!

★★★☆☆ ファンクからAORまでのポップな部分を丁寧に通っていく。その中で、ひときわゴリゴリのファンクサウンドをかます「BOMBER」が白眉。ライブとかでめっちゃ盛り上がりそう。

尾田栄一郎『ワンピース』

1話からアラバスタ編完結（23巻）まで一気読みした。 全然覚えていなかったが、めちゃくちゃおもしれ～……　シンプルに絵の力が強すぎる。もう1話の近海の主をぶん殴る画だけでただごとではないことがわかる。バトルシーンのテンポがいい上に、キメるコマの迫力がすごいのだから、これはもう舌を巻くしかない。特にMr.1 vs ゾロの獅子歌歌がお気に入りです。 ルフィについては処方箋の入力をしてくれたり障害者に差別的だったりするイメージしかなかったが、思いの外頭が切れると言うか、底が見えないことに驚いた。とにかく仲間の意思を大事にするというのはイメージ通りなのだが、それがとにかく徹底しているというか、細かいコミュニケーションにまでその理念が通底している。なにより、サンジ本人の言葉を聞くまで仲間に入れようとしなかったり、ナミの過去を詮索しなかったり、姉が語ろうとしたときに「聞きたくない」と一人立ち去ったりと、本人の意思を尊重する構えが丁寧なのが意外だった。ルフィ、何も考えていないのではなくて、リスクより信念を通すことを選んでいるだけなのか……！　 そして船員たちもそんな彼の姿勢に信頼を寄せているし、何より彼の強さに全幅の信頼を置いている様子で、そこもまたいい。ワポル戦でのナミとルフィのやりとりが好き。

「外で何やってるか聞いたの」 「ああ　ケンカだよ」 「ふーん……　平気なんでしょ？」 「ああ　寝てろよ」 （中略） 「なんだ　何事かと思っちゃった」

いいよな～。動けない状況で敵の姿も見えないのに、些細なやりとりだけで安心できるほどの信頼の描写よ……