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無知の恥

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花初そたい
花初そたい

雑記

予定

久々に何も予定がない休日。昼食後にジムに行って、近くの喫茶店で本を読み、帰ってくる……という去年までの毎週末のパターンを久々にやった。今年は釣りやらなんやらでとにかく忙しい。趣味で勝手に忙しくなることにかけてはかなり自信がある。

優しい店員

その後、釣具屋にシーバス用のルアーを見に行った。なにもわからないので「シーバスが釣りたいんですけど!!」と相談したところ、どこで釣るか・いつ釣るか・何を持っているかのヒアリングの後、「やっているうちに欲しい物が自分でわかってくると思うので、まずは何種類か基本のルアーを紹介しますね」ということで丁寧に説明してもらえた。釣具屋に行きだして驚いたのだが、釣具屋の店員は基本的にめちゃくちゃ初心者に優しいし丁寧に教えてくれる。今のところ相談した全員が、運がいいときのヨドバシカ○ラ店員くらい優しい。ぼんやりした要望でもちゃんとフォローしてくれる。これはすごいことだ……と思ったのだが、他の店では基本的に店員としゃべらないので、実際は様々な店の店員も思ったより優しいのかもしれない。服屋とかでも、実は「なんかカッコいいのが着たいんですけど!!」と絶叫したらいろいろ提案してもらえるのかも。未だに自分に似合う服とかわからないし、とにかく聞いてみたほうがいいのかもしれない。でも、釣りについてなんもわからんと言うのは全然恥ずかしくないのに、服についてなんもわからんと言うのは妙に恥ずかしいのはなぜなんだろう……? 店員さんによると、「結局欲しい物を買っていったら30種類くらいにはなっちゃうんですけどね」とのこと。シーバス用ルアー、一個1000~4000円くらいしますけど……? やっぱりえらい趣味に手を出してしまったのかもしれんな。

よかったもの

V.A. - Blue Note Re:imagined

★★★★☆ スタンダードを現代のUKジャズミュージシャンたちが再解釈していくアルバム。ちょっと見ただけでもEzra Collective、Alfa Mist、Ishmael Ensemble、Nubya Garcia、Shabaka Hutchings……と錚々たるメンバー。一聴しただけでもかなり個々のアプローチのカラーが感じられてよかったが、改めて聴き直したい。

打越正行『ヤンキーと地元』

半分くらい読んだ。このインタビューを読んで興味を持ったのがきっかけ(すごい話なのでぜひ読んでみてほしい)。 地元の権力構造やその崩壊などが生々しく(そりゃ筆者は十年以上その世界で暮らしているわけだから、本当に生の声なのだが)実際の発話を織り交ぜて語られ、その構造が浮き彫りにされる。エピソードはパンチが強いし、生きている世界もまったく違うしでめちゃくちゃ面白いのだけど、とはいえそれがビックリ話として消化できるほど突飛なままで終わらないというか、さまざまなしがらみや習慣や時代の変化といった要因が丁寧に描かれる……まさに上のインタビューの「『別世界のビックリ話』で終わらせない」という意識をを感じるところ。

他者の行為の説明の精度と質が悪いと、別世界のビックリ話で終わってしまいます。「へー、こんなひどい世界があるんだ、かかわらないでおこう」と。それに対して、精度と質が高いと、そこに大きな歴史とか社会構造とかが必ず入り込みます。そして、一般の人びとに「もし私がその歴史と社会構造に存在したら…」という想像力が生まれます。