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JB

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花初そたい
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雑記

日比谷

ミュージカル「ジャージー・ボーイズ」を見に日比谷へ行ったら、ミッドタウンで「日比谷シネマフェスティバル」なるイベントが行われていた。ミッドタウン前の広場に大スクリーンとアウトドアチェアが持ち込まれ、「ロケットマン」と「レ・ミゼラブル」が上映されていた。 日比谷は来るたびに「文化だ……」と思う。帝劇や宝塚、日生劇場もあり、映画館もシャンテ・ミッドタウンシネマと大小揃う。日比谷公園には野音もある。こういうものすごい公演機会の量を見ると、こういうのが好きなひとはそりゃ東京を出られないだろうなあと思ってしまう。うちの地元近くの高山市なんて、「君の名は」すら2時間車を走らせないと観られる場所がありませんでしたからね。「君の名は」の聖地なのに。

よかったもの

ジャージー・ボーイズ

PV 実在のロックポップスグループ、Four Seasonsの盛衰を描いたミュージカル。 ハリウッド映画でたまに見る「それから僕たちは大成功した。なぜかって? それは……」みたいな語りとともにダイジェストが流れるような演出、あれが終始続くような不思議なスタイル。基本的にメンバーの一人が語り手となり、グループに起こった様々な出来事が語られていく。異様にテンポがいいし、仕草や表情で語る繊細なパートも少ない。そのぶん長尺の歌パートが映える構成で、特にクライマックスの「君の瞳に恋してる」初披露シーンの感動はすごい。やっぱり、ここだ!!というシーンがわかりやすく叩きつけられる構成が好きだなあ。漫画でも、映画でも…… ミュージカルは特に、明暗で画面の情報量がハッキリと操作されるので、ごちゃついたセットの見た目に反してここだ!!というシーンでは俳優が目立つ(ラ・ラ・ランドのオーディションのシーンを思い出してほしい)。よくできてるなあ。 このミュージカルはなんといっても歌。今回の公演ではブラック・グリーンの2パターンがあり、ブラックはベテラン、グリーンは新メンバーという感じだったのだが、今回見たのはグリーン。フランキー・ヴァリ役をDa-iCEというグループのボーカルである花村想太が演じていたのだが、これがかなりハマっていてすごい。アイドルや歌手からミュージカルに出るパターンは色々あるようだが、今回はそもそもフランキー・ヴァリの曲を歌いこなせる人がどれだけいるのか、という話もあり(なんでもこの役は、どの国の公演でも、フォーシーズンズのメンバーでありフランキー・ヴァリのプロデューサーでもあるボブ・ゴーディオ本人の許可が出ないと演じられないらしい)、そもそも候補になれる人が異様に少なそう。キャスティングの慧眼を感じる。