雑記

無用の長物

散逸したり破れたりした肌着を買い足しにユニクロへ行った。ついでに丈の長いコートが欲しくなったので、いろいろと見た。いくつか試着もしてみたものの、なんとも決め手に欠ける。が、「お客様にはこちらもオススメです」と言って店員さんが持ってきてくれた、店頭にないコートを着てみたところ、これがめちゃくちゃいい！！　これは、と思って値段を確認すると、予算の倍くらいした。着てみた感じはよかったし欲しいのだけど、それにしてもこの値段は、でも先月の残業代はそれなりにいくはずだし……と悩みながらもともと着ていたダウンを羽織ると、店員さんが一言。「そもそもなぜコートを？　そのダウンじゃダメなんですかね？」 そんな商売っ気のない発言ある？　と驚いてしまった。そりゃまあダウンがあれば困ることはないけど、他のものも着てみたいと思ったからこうして見ているわけで……　それとも今から高いコートを買うなんてやめたほうが良いっすよ、という忠告だったのだろうか。ありがたく受け取って、一旦持ち帰って検討することにした。

マイブーム

カツ丼が食べられなくて昭和天皇になる動画が好きすぎて何度も見ている。定期的に何度も見てしまう動画はいくつもあり、有名どころ（？）では4って鳴く犬（元ツイートは鍵になってしまった）、謎の遊具、ドリトススプライトなどが挙げられる。好きなVineはいくつもあったのだが、Vineのサービス終了とともにそのほとんどが見つけられなくなってしまった。Fateじゃんけん、レゴを踏んで心停止する人、あいつらは今どこに……

よかったもの

雨水汐『欠けた月とドーナッツ』

昨年完結したものの、完結してしまうのが惜しくて最終巻を読めずにいた。が、いい加減踏ん切りをつけて全巻読み直した。 傑作！！！！　自分で作り上げてきた鎧を脱ぎ捨てるのはとても勇気がいる。外からの攻撃に耐えられないんじゃないか、自分の今までの人生を否定することになるんじゃないか、他の人を傷つけることになるんじゃないか、様々な不安がよぎってしまう。けれど、誰かに勇気をもらえたら、その一歩が踏み出せるかもしれない……そんなごく簡単で、けれど大きな意味を持つ変化が丁寧に描かれていく。しかし変化は誰にとっても良いものばかりではない。誰かが一歩踏み出した結果、誰かが傷つくこともある。そういう繊細さに思わず全身が痙攣してしまう（実際、釣りのときに読んで痙攣していたら「寒い？」と心配されてしまった）。 特に風花ちゃん周りの終盤が好き。あのパンケーキを食べてるあたりの会話、すべてから真摯さと思いやりが伝わってくるというか、言ってしまえば好感度コントロールが完璧すぎる。ほか、あまりにも無防備な「会いたい……」の大ゴマには痺れてしまった。全体的な落とし所も綺麗。ただ、そことそこがくっつくのは当初の予定にはなかったのでは……？　そういう目配せはいらんよ……と思ってしまったところもある。単なる「解釈違い」かもしれないけれど。 ともかく、傑作だったことに疑いはない。雨水汐先生は短編集もよかったので、現在連載中の「女ともだちと結婚してみた。」も追っていきたい。