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隔離

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花初そたい
花初そたい

雑記

隔離

昨晩38.5℃まで出た熱はほとんど引いたものの、自宅待機が必要な病気だった場合が怖いので病院へ。発熱外来に電話をすると、「着いたら建物の中に入らず、この番号にかけてください」と言われる。その通りにすると、防護服を着た看護師さんが出てきて、「この中で診察をします」と狭いプレハブ小屋のような場所に通される。問診票を書いたり、鼻の奥に綿棒を突っ込まれたりしたら、しばらく本を読んで検査結果を待つ……その間、小屋の外からは親子連れの声や、何かを運んできた業者の声が聞こえてくる。そうすると、急に孤独を感じてしまう。薄いトタン一枚隔てたところには日常があるのに、自分はそちらに加わることはできない。ああ、発熱するってこういうことなんだな、と思っていると……「そたいさん、検査結果は中でお伝えするので、待合室にお入りください」 !! 結局、コロナでもインフルでもなく、単なる喉風邪だった。しかし、狭いプレハブから広い待合室に通された瞬間、あんなに人権の回復を感じた瞬間は今までなかったような気がする。気をつけていてもかかるものとはいえ、できるだけ感染症には気をつけていきたい。

よかったもの

ドストエフスキー『地下室の手記』

大学生の頃以来の再読。当時は「これ、アタシだ……」と震えながら読んだ覚えがあるが、今読むと「アタシだ……」と思える部分と「さすがに違うだろ」と思いたい部分がある。小人閑居していないおかげか、少しは地下室から脱せられたのかもしれない。それにしても、後半はやることなすこと最悪すぎて変な笑いが出てしまう。以前は新潮文庫で読んだが、今回は光文社古典新訳文庫で、訳の違いは正直あまりわからなかったが、解説はかなり毛色が違った気がする(新潮版は実家に置いてあるので記憶があやふや)。突っ込んだ時代背景の解説がありがたかった。

機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096

12月に15話くらいまで一気見して、「早めにラストまで見たい」と言っていたくせにこの日付になってしまった。終盤は「子供 - 大人」「託される側 - 託す側」という構図がより際立ち、人類を見限っているフル・フロンタル vs 人類の可能性を信じているバナージ・リンクスの最終決戦へ向かう。ユニコーンが結局可能性を信じる純真さの象徴となったのは、やはり処女にしか懐かないという伝説由来なんだろうか。ともかく、ラストまでずっと面白かった。歴代ガンダムの中でもソツのない面白さでは最上位クラスでは。 兵器のアクションも見せ場たっぷり。リバウやシュツルム・ガルスの登場シーンは明らかに「魅せる」という気概で作られている感じだけれど、どちらも惚れ惚れするほど良い。ユニコーン、全体的に名もなきパイロット同士の戦闘がカッコよすぎる。