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きれいごとを信じる

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花初そたい
花初そたい

雑記

きれいごと

読んでいる本に、偽善とシニシズムの話が出てきた。例えば、あるNPO団体が弱者を救う活動をしつつ、収益を溜め込んでいたら、「それは偽善だ」と指摘する人がいる。けれど、活動資金を集めない社会活動は単なる自滅だし、そもそも本音と建前があるからといって為した行動の善性が否定されるわけではない。偽善を指摘する人は、私欲と善意が絡み合うことで成り立っている現実を呑み込めていない。「きれいごと」を馬鹿にする一方、純粋な「きれいごと」の存在を人よりも強く信じているのだ……という話。 これって、あさふゆじゃないですか? ねえ。

最低の鞍部で越えようとしない

その後に「シニカルな人は賢く見られがちだが、実のところシニカルさと賢さに相関関係はなく、むしろ必要な情報や知識に疑いを抱きスムーズに学習できないぶん頭が悪くなるという話もある」というくだりが出てきて、「火の玉ストレートで草」と思いそうなところをぐっとこらえた。 ソースも特に書いていない話だったし、そもそもシニカルな人ほど頭が悪いという研究結果があったとして、それはシニシズムを否定する論拠にはならない。相手の知能や倫理観をあげつらって「勝った気」になるようなインターネット議論しぐさに身をやつしてはいけない!

つくったもの

ニジマスのムニエル、チーズオムレツ、サラダ。ムニエルは表面がいい色になったので焼くのをやめたところ、中は思いっきり生だった。生で食べられるニジマスだったからいいけど…… 火が強すぎたかなあ。

よかったもの

Oneshot

真エンドまで終わった。いいゲームだったな~。 選択ひとつでキャラクターや世界の運命を変えてしまえるというプレイヤーの特権にフォーカスしつつ、その重さを演出で実感させてくる。キャラクターの良さも、ゲームの平易さも、全てがそのテーマのためにチューニングされている感じで、その研ぎ澄まされた短編感が良かった。リッチな大作とはまた違う名作だ。