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俵万智

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花初そたい
花初そたい

雑記

俵万智

俵万智のツイートが爆バズりしていた。これは現代短歌というより狂歌では?という内容なのだけど、やっぱりネームバリューもあってバズりの瞬発力は半端じゃなかった様子。 けれど、短歌の論壇をチラチラ見ていると、俵万智が触れられることは極端に少ない気がする。ライトヴァースの立役者としては主にニューウェーブ短歌の三人衆(荻原裕幸、加藤治郎、穂村弘)ばかりが取り沙汰されるし、女性歌人としても東直子や雪舟えまと比べて話題に出ない。ぼくの観測範囲が偏っているのか、本人が断っているのか、それとも表現がエポックメイキングでなかったため批評的に重要とはされていないということなのか…… どうなんでしょうね。こういう空気みたいな話は有識者に聞かざるを得ないと思うのだけど、詳しい人が周りにいないのでわからない。

花火

隅田川花火大会の中継を見た。中継の構成はいちいち会場の芸能人の顔を写したり、ズームしてみたり、スポンサーであるアサヒビールの商品を執拗にアピールしたりとひどいものだったけれど、10社が花火で競う様子を見られたのはよかった。1分間に20発までの花火を打ち上げる、というレギュレーションなので、いつ何発の花火を打つか、どんな色の花火を打つか、というところに自由度が生まれ、必然的にテーマが重要視される。新緑の季節を表現する、桜を表現する、侘び寂びを表現するなど…… 構成が重要視される競技としてはフィギュアスケートなんかに似ているのかもしれない。花火大会は数発で飽きてしまいがちだけど、こういうのはもっと見てみたいな。

つくったもの

アジフライとサラダ。生パン粉がいつの間にかすごいアルコール臭を放ちながらぐずぐずになっていた。パッケージの裏を見ると、「開封後はアルコール製剤を取り除いて冷凍保存してください」とあった。そんな……

よかったもの

錦野恵太『「逆張り」の研究』

読み終わった。自分の実体験や周囲の話をもとに現象をまとめつつ、思想や結論を強調することなく次へ進むのでどこかエッセイ的な一冊。 読書会の中で、「結局この人も本文中で『逆張り』の手法とされる相対化を使いまくっとるやないかい」「逆張りについての本だからこそ逆張りが許されるのでは」という話があり、面白かった。確かにリベラルとアンチリベラルのやり合いを扱っておきながら、「僕はどちらにも属せないはみ出し者にこそ興味があります」とちゃぶ台を返してみせるのは逆張りの論法でしかない。あらすじで言われていた様々な悪口は、読み終わってみても「結構当てはまってるな……」と思ってしまう。