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表紙

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花初そたい
花初そたい

雑記

進捗

新刊のための書き下ろしを書き終わった。序盤は結構ノッてるなという感じだけど、中盤から微妙すぎる。なんか、初稿からスムーズにいい感じの文章が書けるときとそうでもないときがあり、再現性がない。ここからの改稿でなんとかしていきたい。

表紙

表紙のことをあまり考えていなかった。もののnoteでは「二週間くらいの納期で依頼」とあったのでふーんと思っていたのだが、どうもそれはプロの人に依頼するときの話っぽく、完全に終わってしまった。さすがに普通2ヶ月とかで書いてもらう表紙を2週間で依頼するのは申し訳ない。うーむ、もう素人デザインで行くしかないか……?

つくったもの

回鍋肉。

よかったもの

三浦哲郎『拳銃と十五の短篇』

読み終わった。兄と姉のほとんどが自殺や失踪を選んでいるという凄まじい境遇の作者による私小説ということで、やはり最後まで、突然ハッとさせられるような死の影が横たわった短編が続く。人が死ぬのって嫌すぎる!!というシンプルな感情が呼び起こされる。悲しくて泣けてくるとか死に様に感動するとかそういうフィクションのギミックとしての死ばかり見ていたので、ここまで「人が死ぬ」ということの苦しさを思い知らされるのは新鮮な気分。「凧」と「おおるり」が好きなのだが、「水仙」なんかもかなりすごい。

 隣の部屋からきこえてくるのは人の鼾に違いなかった。びっくりするほど大きくて、聞いているとひとりでに不安が募ってくるような鼾であった。  襖のむこうで、母の声がした。母は姉の名を呼んでいた。呆れたように呼び、たしなめるように呼び、叱るように呼んだ。鼾は相変らずつづいていた。鼾をかいているのは姉であった。母は閉口して姉を呼び起こそうとしている。けれども、姉は容易に目醒めなかった。  母が、ぶつぶついいながら、寝床から起き上る気配がした。畳が鳴って、また姉を呼ぶ声がした。今度はつづけさまに何度も呼んだ。それでも、姉は目醒めなかった。鼾は揺れながらつづいていた。  ちょっとの間、母の声が途絶えた。鼾だけになった。それから、 「……嚥(の)んだ。」  と母が独り言のようにいうのがきこえた。

嫌すぎる~~~~~。