ノースアップ
雑記
ノースアップ
朝に「年配者はカーナビをノースアップ(北を常に上とする表示モード)で使うが、最近の人はそうでもないらしい。でもタクシー業界では方角で指示されることもあるからまずはノースアップに慣れるよう指示される」という話を聞いた。カーナビを方角固定で使うことなんて想像したこともなかったので、この話には驚いた。でもそういうモードがあるってことは需要があるってことなんだから、そりゃそうか。 ぼくは方向音痴で地図を読むのが苦手、家の近くですらどっちが北かもわからないまま過ごしているのだけど、大学の友達はどこにいても大体方角がわかるという。それはやはり地図を読むからで、Google Mapすら方角固定で使っているとか。これには改めて衝撃を受けた。Google Mapってヘディングアップだから使うアプリじゃないんですか。 でも確かに、地図がグリグリ回ってる状態では方角なんて意識することないよなあ。ぼくもまずはノースアップの地図を眺めるところから始めてみようかな。
つくったもの
特になし。
よかったもの
キンモクセイ『洋邦問わず』
★★★★ 2月に出ていたらしい。和風Transatlanticismみたいなジャケット。 歌謡ポップみたいな曲が続き「ああこういうね」と思ったところで、ボサノバ風の曲や、初期ビートルズまんまの曲が入ってきてタイトルの意味を実感することになる。その幅広さとその中でもブレないポップさはもちろん、年を重ねたからこその実感がこもっているように聞こえる歌詞もかなりいい。特に「君のくしゃみ」は生活の中のラブソングという感じでかなり好きだし、「モラトリアムからサナトリウムまで」も苦しいながらもカラッとしていていい。 オセロケッツとかCOILあたりを思い出すインディーズギターポップの名盤の風格がある。
米原万里『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』
半分くらい読んだ。日本共産党員の父に帯同して、プラハのソビエト学校に学び、少女時代を過ごした筆者が、30年後にかつての学友を訪ねていく。そこにはかつては想像もしなかったそれぞれの人生と、ヨーロッパの政変の爪痕があり…… めちゃくちゃおもしろい。少女時代の具体性と愛着に満ちたエピソードも、そこから足跡を辿りだしたときのじわじわと政治的な混乱の影が見え隠れする緊張感もすごい。たぶんノンフィクションなのだけど、相当ドラマチック。 それにしても、世界史で「プラハの春」くらいは習ったけど、その後のチェコスロバキアが辿った歴史については全然知らなかった。ロシア語で「同志」を「タワーリシチ」と言うことも知らなかった。総合タワーリシチってこれか!!と全然関係ないところで衝撃を受けてしまった。