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ワシューザン

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花初そたい
花初そたい

雑記

建てる

建築をやっている家族が新しく建てたもののツアーをしてくれるということで、岡山に行った。 裏話はもちろん、「ここはこういう効果を狙ってこのように作った」みたいな解説が聞けるのはずいぶん楽しい。普段意識して建物を見ることはないし、「ハハア、こういう効果を狙っているのね」なんて思えることは一切ないから。中学校のときに「エンタシス」の話を聞いたときは感動した覚えがあるし、形状が人の認識にどういう効果を及ぼすのか、ということに関心はあるんだと思う。けれど、それを仕事にするとなると途方もない気がする。大変だ。 こんな要望どうやって通したんだ?と思ってしまうような大胆な作りも多かったのだけど、聞いてみると「毎日現場に通って、工事をする人たちとご飯を食べて、仲良くなって、なんとかお願いして……」と泥臭いプロセスを踏んでいるらしかった。建築家というとなんとなく気難しいイメージだけど、当然こういう現場との折衝があったり、それを担当する人がいたりするんだな。大勢が関わるものを作るということは、当然大勢と関わる対人スキルが要求されるということを実感した。大変だ。

鷲羽山

岡山に行く、とバドミントンで会う人に話したら「岡山といえばワシュウザンハイランドに行ったことがある」と言われ、しばらく「ワシューザン……?」と固まってしまった。が、しばらくして急に思いつく。あ、鷲羽山のことか!!! 「鷲羽山ハイランド」については存在だけは知っていた。というのも、昔大好きで何度もプレイしていたゲーム「侍道2」に「鷲羽斬」「灰嵐土」という銘刀が登場したから。しかし、文字しか見ていないので読み方は知らなかったのだった……しかし、こんな誰にも伝わらない話をするわけにもいかない。ということで、「名前だけは聞いたことあります」と言うにとどまったのだった。でも、こういう感じで読み方を知らないのにそのことに気付いていないものはたくさんあるんだろうな。

つくったもの

小豆島土産のオリーブラーメン。あんまりオリーブ感はないが、油のおかげなのか麺はかなりツルツルしていておいしかった。

よかったもの

綾辻行人『十角館の殺人』

一気に読んだ。おもしれ~。 ネタバラシが始まる一行が超鮮やかでかっこいい。帯に「”あの一行”の衝撃」とあるのも頷ける(こういう煽りの是非はともかく)。キャラ設定がわかりやすい、言ってしまえばラノベ的なのも読みやすくていい感じ。 でも、やっぱり「それで?」感はあるな。感心こそすれ、やっぱりハウダニット、フーダニットに対する興味はあんまりないんだと思う。どちらかというと殺人の動機や殺人によって起こる変化に興味があるというか…… 作中のエラリイは以下のように言っているけど、まさにそのゲームにノレていない気がする。

「僕にとって推理小説(ミステリ)とは、あくまでも知的な遊びの一つなんだ。小説という形式を使った読者対名探偵の、あるいは読者対作者の、刺激的な論理の遊び(ゲーム)。それ以上でも以下でもない。」