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ダブ酩酊チャンス

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花初そたい
花初そたい

雑記

ダビー

ようやく完成したサングラスを受け取りに行くついでに、中華屋でランチセットとビールをいただいて帰った。クラシックな石造り風の建物に中国風の石像などがあしらわれており、いかにも本格派でございといった佇まいなのだけど、なぜかずっとダブが流れていた。こんな過ごしやすい昼にダブを聴きながらビールが飲めるのは最高ですね。酩酊するのにちょうどいい音楽だ。 ランチも餃子がめちゃくちゃデカくておいしかったのだけど、どうも普段はめちゃくちゃ混む店らしい。実際、入るときはスッと入れたが、出るときには三人ほど並んでいた。並ぶような店ではなかなか気軽にダブ酩酊できないなあ。

つくったもの

特になし。数日前に南蛮漬けとポテトサラダを大量に作ったので、ずっとそれを食べている。この季節は冷たいものが美味しいからいいね。

よかったもの

廣田龍平『ネット怪談の民俗学』

読み終わった。 パソコン通信の時代からリミナルスペースに至るまでのネット怪談の動向が総覧でき、「オステンション」というアメリカ民俗学の概念を用いるなどしてその特色が語られる。 民俗学的にネット怪談をどう論じるのか……というのが気になって読んだのだけど、それよりはむしろ現代における怪談の流れがまとまっていたことがよかった。「コピペ」と言われるように匿名掲示板における怪談はコピー&ペーストで広まっていったのだけど、その起源や変形、顛末(ネタばらしなど)はあまり気にしたことがない。そのへんの書き込みでは誇張されがちな流れをフラットな解説で読めたのが一番嬉しいかも。

上遠野浩平『ブギーポップは笑わない』

読み終わった。 おもしれ~~~。「腐った教師・無関心なクラスメイト・気にされない家出」みたいな学校描写や「わよ」口調で喋る女生徒などに時代を感じつつ、しかししっかり引き込まれて一瞬で読み切ってしまった。学校に迫る怪異と人類の危機、実はクラスメイトだったヒーローと敵の協力者……みたいな今となってはコテコテの設定だけど、群像劇で少しずつ明かされていく全貌とキャラ一人一人の境遇が面白くてダレる瞬間が一切ない。「キャラが多すぎる、こんなんどうやって『これでいこう』と決めたんだ」と思いながら読んだが、あとがきでまさに「以前に書いた他作品は要素が少なすぎた」「要素は物語自体が要求するだけ詰め込むのがよい」みたいな話をしていてなるほどなあと思った。でもどうやって書いているのかはわからない。 思いっきり洋楽の話をしているのもよかった。しかもプログレが多く登場する。原子心母が好きなブギーポップ、ええね……