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世界一のドリッパー

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花初そたい
花初そたい

雑記

わかろうとする

会社の飲み会に行った。全然関係ない飲み会なのに、また湾岸ミッドナイトの話をしてしまった。 「聖書みたいなもんなので、名言集のサイトがたくさんある」という話をしたときに、そのサイトを開いてくれた人が「これ名言なの?」と突っ込んでくれた。

油圧OK 水温OK アイドルOK OK、Z! (『湾岸ミッドナイト』1巻)

その時は「このセリフは有名すぎてめちゃくちゃ擦られてますよ」という需要の話をしてしまったのだけど、改めて考えるとこのセリフは湾岸ミッドナイトの重要なひとつの側面を端的に表した名言でもある。つまり、例え首都高をぶっ飛ばさんとする気が急いた夜でも、基本的な車の状態を確認してから走り出す――そういった基本が、丁寧に車と向き合う姿勢が結果に繋がるということだ。

車は絶妙なバランスの上に成り立っている 「走る」時は必ずエアを見る 次にボンネットをあけ水とオイルを目で見る 当たり前のことを大田サンは言う‥ そして最後にマドを拭く これで3分だ でも しない奴は多い 走り屋とイキがってもそれじゃダメだ 車は思い通りに動いてはくれない (『C1ランナー』1巻)

釣りをするときだってそうだ。ナブラが立っているとき、ちゃんとPEとリーダーの結び目を確認しているか? リーダーは岩に擦れてはいないか? スナップは曲がっていないか? そういうことを疎かにしているとバラしてしまうというわけだ。1巻の象徴的なセリフは、貴重な機会に向かう際の心構えを説いているのだ…… と、そういう話ができたらよかったですね。よかったか?

高級コーヒー

日曜のことだけど、今思い出したので書きます。 ずっと気になっていた、気合の入ったコーヒー豆の店に行った。そこは3組並ぶといっぱいくらいのスタンドしかない店で、1組に1人店員がついて、好みを聞きつつ理想のコーヒー豆を探す手伝いをしてくれる。有料だが試飲もできるし、豆を買ったら専用の巾着袋と抽出レシピまでついてくる。いかにもスペシャリティな体験重視の店だ。 たまたま空いていたので「せっかくだから」と寄ったのだが、まずビビったのは値段。150g3000円が最低ラインで、上を見れば20000円とかまである。体験代も込みではあるのだが、それにしても結構ウオッと思ってしまう…… ので、ちょうど(?)時間もなかったので試飲だけさせてもらった。眼の前でハンドドリップしてくれるのだが、使っているのは見たことのないドリッパー。「それなんですか?」と聞くと、「先日世界一になったインドネシアの人が3Dプリンタとかで自作して使っていたドリッパーが、最近市販されはじめた」とのこと。ドリッパーまでハイソなのかよ。 味はたいそうおいしかったので、「ドリッパーだけでも後で買おう」と思ったのだが、ググったら6000円とかした。プラスチックなのに。高級コーヒーはやっぱり照れる 俺はまだまだ豆工房でいいや……(チキンライス)

つくったもの

特になし。

よかったもの

チャットモンチー『耳鳴り』

メジャー1st。合同参加にあたって聞き直した。本来参加表明時にやる作業なのだが…… 当時の色というか恋愛曲ばかりなのだけど、ポップで耳につく独特な歌い回しの歌メロと、骨太なアンサンブルが光る。特に「ハナノユメ」いい曲だよなあ~~。漏れの気に入る曲はだいたい高橋久美子作詞な気がする。橋本絵莉子のボーカルはハイトーンや可愛らしさが魅力というより、「そこで上がる?」「そこそんなに伸ばす?」というひっかかりが魅力に繋がっていて、高橋久美子作詞曲のほうがそういうコンフリクトが起きやすい……気がする。

チャットモンチー『生命力』

「シャングリラ」を筆頭にド有名シングル曲がガンガン入っているアルバムなんだけど、その割にあんまり聞き直してこなかった一枚。改めて聴いても、アルバムとしての完成度、というか満足感は1stや3rdよりは低い気がする。「この曲聴きてえな」と聞き直すことは結構あるのにね。「シャングリラ」が唐突に強すぎて満足してしまう感もある。後半のほうが好き。

チャットモンチー『告白』

これが一番好きなアルバムだな~。プロデューサー(いしわたり淳治と亀田誠治)の色なのか音の分離がよく、歌メロの良さと演奏の歯切れ良さが際立つ。バラエティ豊かな曲の中に突然ハッとするようなポップさが炸裂するのもいい。「風吹けば恋」とかすごいよな。この歌詞でこのメロディ、どう転んでもポップなのにそこに合わせるのがこの泥の中を走り回るような演奏かいっていう。何を思ってコードをつけていったんだろう。 「余談」も良い。上では高橋久美子作詞が良いって書いたけど、橋本絵莉子のちょっとポカンとした詞も好きなんだよな。